我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた。しかし、急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており、医療制度を持続可能なものにするために、その構造改革が急務となっている。
このような状況に対応するため、高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて、保険者は被保険者及び被扶養者に対し、糖尿病等の生活習慣病に関する健康診査(特定健康診査)及びその結果により健康の保持に努める必要がある者に対する保健指導(特定保健指導)を実施することとされた。
本計画は、当健康保険組合の特定健康診査及び特定保健指導の実施方法に関する基本的な事項、特定健康診査及び特定保健指導の実施並びにその成果に係る目標に関する基本的事項について定めるものである。
なお、高齢者の医療の確保に関する法律第19条により、5年ごとに5年を一期として特定健康診査等実施計画を定めることとする。
糖尿病・高血圧症・脂質異常症・肥満症等(以下、糖尿病等という。)の生活習慣病は、内臓脂肪の蓄積(内臓脂肪型肥満)に起因する場合が多く、加えて高血糖・高血圧症等の状態が重複した場合には、虚血性心疾患・脳血管疾患等の発症リスクが高くなる。これら糖尿病等の生活習慣病は、不適切な食生活や運動不足等の不健康な生活習慣が発症を招き、生活習慣の改善がないままにしておくことで、その後こうした疾患が重症に至るという過程をたどることになる。
このため、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の概念に基づき、その該当者および予備群に対し、その要因となっている生活習慣を改善するための保健指導を行うことにより、対象者が自らの生活習慣における課題を認識して行動変容と自己管理を行うとともに健康的な生活を維持できるよう支援することで、糖尿病等の生活習慣病を予防することを目的にリスクの高い40歳以上の被保険者および被扶養者を対象に特定健康診査を実施し、必要に応じて特定保健指導を実施する。
事業者が健診を実施した場合は、当健保組合はそのデータを事業者から受領する。健診費用は、事業者が負担する。
生活習慣病予備群の保健指導の第一の目的は、生活習慣病に移行させないことである。 そのための保健指導では、対象者自身が健診結果を理解して自らの生活習慣を変えることができるように支援することにある。
計画の詳細は下記をご参照ください。