子宮がんには、発生場所や特徴などが異なる子宮頸がんと子宮体がんの2種類があります。子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)※の感染が主因で、欧米では性感染症と認識され、日本でも20歳代に急増しています。
皮膚のイボ(乳頭種)から発見されたもので、人間の皮膚や粘膜などに感染し、乳頭種を形成します。どこにでも存在する一般的なウイルスですが、子宮頸がんだけではなく、肛門がん、口腔がん、陰茎がんなどの原因にもなります。また、HPVは100種以上の型があり、そのうち子宮頸がんとの関連が強い高リスク型は15種類ほどいると言われています。
がん検診の目的は、がんを早期に発見し、早期の治療でがんによる死亡を減少させることです。特に子宮頸がんは検診を受けていれば早期発見しやすく、完治しやすいがんです。子宮がん検診を受けるようにしましょう。
※ステージ(病期)
がんの進行状態を判定するための基準。進行度に応じてI期(軽度)〜IV期(重度)に分類される。
一般的には子宮がん検診では、子宮頸がん検診のみ行われ、不正出血、月経異常、褐色のおりものなど異常があった人に子宮体がん検診を実施、または勧奨されます。検診では「細胞診」を実施します。その結果「精密検査が必要」と判定された人は、必ず精密検査を受けるようにしましょう。
なお、「細胞診」では、子宮頸部または子宮内膜の組織を採取し、がん細胞の有無やその種類を調べます。月経中は十分な検査ができません。月経終了後3〜7日の受診がよいと考えられています。
がんの場所や進行具合によって切除範囲を変えます。早期の子宮頸がんであれば、子宮口の一部のみを切除する円錐(えんすい)切除術が選択できます。
抗がん剤には、いくつかの種類があり、その効果と副作用をみながら使われます。副作用が著しい場合は、治療薬の変更や中断などを検討することがあります。
抗がん剤の影響は、がん細胞だけでなく正常な細胞にも及びます。特に新陳代謝が盛んな、髪の毛、口、消化管などの粘膜、骨髄などが影響を受けやすく、脱毛、口内炎のほか、下痢や吐き気を覚えたり、白血球や血小板が減少することがあります。また、肝臓や腎臓に障害が起きることもあります。
ピンポイントでがん細胞を死滅させ、腫瘍(しゅよう)を縮小させます。病巣に直接照射する腔内照射と体の外から照射する方法があります。
子宮体がんには増殖に必要なホルモンがあります。このホルモンと反対に作用するホルモンを投与して増殖を阻止します。子宮体がんのホルモン療法は次のケースで用いられます。
がんの治療には、肉体的、精神的、社会的な苦痛がともないます。そのつらさを和らげるための対処が緩和ケアです。痛みや症状をとる緩和ケアを早い時期から受けたほうが長生きできる傾向があります。
ウオーキングは、特別な準備が不要。いつでもどこでも気軽にできて、運動不足の解消には最適です。ちょっとした時間を見つけて、いつもより少し多く歩くことからはじめてみましょう。
ウォーキング(速歩)の理想のフォーム
日本でも2009年10月に初めて「子宮頸がんワクチン」が承認され、一部の医療機関で接種が始まっています。今回承認されたワクチンは、HPVの16型と18型の感染を予防するもので、上腕三角筋部に筋肉注射します。 現時点では、接種対象者は10歳以上の女性で、6ヶ月間で3回の接種が必要です。費用は4〜6万円程度かかり、全額自己負担です。そこで、テルモ健保では、新たに補助制度をつくりました!!
子宮頸がん
子宮頸部の細胞を採取して検査します。採取の方法は子宮頸部の表面を綿棒やブラシでぬぐうだけで、基本的に痛みはありません。
子宮頸がんはHPV(※)の感染が原因であることがわかっています。HPVには100種類以上のタイプがあり、子宮頸がんに深く関係のあるタイプは16型、18型をはじめ10数種類がハイリスク型の HPVといわれています。子宮頸部の細胞を採取して検査し、ハイリスク型HPV感染の有無を判定します。性交渉の低年齢化にともなって、頸がんの若年化が進み、20代で発症するケースも増えています。定期的な検査が早期発見につながります。
※HPV : ヒトパピローマウイルスの略。半数以上の女性が一生に一度は感染するといわれているほど、ごくありふれたウイルス。
「ウイルス感染していたら、即がんになるのでは?!」という誤解と混乱を避けるため、予備知識としてHPV検査を受ける前に次の点をご理解ください。
HPV検査は健診機関でも、検診項目として導入していないところが多数あります。HPV検査を希望する方は、個人でHPV検査を実施している「レディースクリニック等」に行って受診ください。
個人でHPV検査を実施している「レディースクリニック等」で受診した場合は、「領収書」と「検査結果」を健保に送付下さい。費用を後日返金いたします。
※費用は一般的に5,000円〜10,000円です。1万円を越える場合は、事前に健保にご相談ください。