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保険給付とは

  • 健康保険では、被保険者とその家族(被扶養者)が病気やケガをしたり、出産や死亡した場合、保険給付が受けられます。しかし、すべての病気や治療に給付があるわけではなく、一定の制限があったり、業務上の事由により保険が適用されないこともあります。

給付の種類

現物給付(療養の給付) 医療機関を受診したときの診療、薬、治療材料など、保険証を提示することによって受けられる医療サービスそのものを”療養の給付”または”現物給付”といいます。
現金給付

病気やケガで会社を長期休職したとき、出産したとき、死亡したときなどに申請により一定の給付金が支給されるものを”現金給付”といいます。

療養費 健康保険では病気やケガに対して「現物給付(療養の給付)」を行うことが原則ですが、やむを得ない事情があり、医療費を立替えた場合、認められると後払い(償還払い)によって医療費の払い戻しが受けられます。これを”療養費払い”といいます。

法的な区分

法律的な区分として、法定給付と付加給付に分類されます。

法定給付 健康保険法で支給基準や範囲、内容等が定められている給付です。
付加給付 健康保険組合が独自に行う給付で、法定給付にプラスアルファをして支給するものです。

保険給付の時効

・健康保険給付には申請期間の時効があります

健康保険給付を受ける権利は、受けることができるようになった日の翌日から2年で時効となります。
時効の起算日は以下のとおりです。

給付の種類 時効の起算日
療養費 療養に要した費用を支払った日の翌日
高額療養費 診療月の翌月1日
(自己負担分を診療月の翌月以後に支払ったときは支払った日の翌日)
移送費 移送に要した費用を支払った日の翌日
傷病手当金 労務不能であった日ごとにその翌日
出産手当金 出産のため労務に服さなかった日ごとにその翌日
出産育児一時金 出産日の翌日
埋葬料(費) 死亡した日の翌日
(ただし、埋葬費については埋葬を行った日の翌日)

※健康保険法第193条により定められています。

給付の制限

次のような場合には、健康保険の給付が制限されます。

故意の犯罪行為または故意に事故 (病気・ケガ・死亡など)を起こしたとき

支給されません。(埋葬料を除く)

けんか、酒酔い等の、著しい不行跡により病気やケガをしたとき

支給されないことがあります。

正当な理由がなく医師(病院)の指導に従わなかったり、
健康保険組合の指示する質問や診断を拒んだとき

一部支給されないことがあります。

偽りその他不正な行為で保険給付を受けた、または受けようとしたとき

将来支給すべき傷病手当金または出産手当金を支給しないことがあります。

被保険者が監獄、労役場などにいるとき

支給されません。(埋葬料を除く)
ただし、被扶養者への支給は制限されません。