喀痰検査

●診断できる主な病気

肺がん、肺結核、肺炎

●どのような検査?

痰を採って、肉眼や顕微鏡で観察し、発見される内容物から、主に呼吸器系の病気を判定します。痰のもとになるのは呼吸器系からの分泌物で、ウイルスや細菌など外部からの異物を洗い流す働きをしていますが、その中には、粘膜からはがれた細胞も含まれています。

呼吸器に病変があると、痰の内容も変化するので、その色や、含まれる細菌、がん細胞などを調べて、病気を診断します。肺結核や肺炎など感染症の場合は、採った痰を培養してから調べることもあります。

コラム

健康なときの痰は、無色透明で多少の粘りがあり、出ても少量です。肺炎、気管支炎などでは、黄色や緑色で粘りが強くなり、出る量も多くなります。肺結核、肺がん、気管支拡張症などでは血が混じる(血痰)こともあります。また痰が濃い黄色のときは肺化膿症、粘りがなくピンク色のときは肺水腫などが考えられます。

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